「ラバト」もマルタ留学について調べていると目に入る町ではないでしょうか?
ラバトの歴史
ラバト(Rabat)はイムディーナの城壁の外側に広がる町です。城壁の内側の街イムディーナと城壁の外側に広がるラバトは、もともとは1つの街でした。しかし、870年アラブ民族によって2つに分割されました。イムディーナと同じくラバト(Rabat)もアラビア語が語源の地名、イムディーナ(城壁の町)とラバト(郊外の町)を分けたということですね。モロッコにもラバトという地名があり、こちらも有名ですので検索するときはご注意くださいね。ラバトは海に面した町になります。
紀元前2世紀〜紀元後9世紀にローマ人によって栄えたたラバトですが、現在は当時の雰囲気を残しつつ現代的な街並みも見ることができます。
6月29日は聖ペテロと聖パウロのお祭りですが、このラバトではロバ競争が開催されます。
ラバトの見どころ
ローマ古美術館
1881年、この土地を掘っていたところ発見されたのがローマ時代のヴィラの跡地。この跡地からはローマ時代の彫刻だけでなく立体的なモザイクが発見され、1925年、この跡地に建てられたのが古美術館ということです。保存状態の良いモザイクは必見です。
聖パウロ教会/聖パウロの洞窟
17世紀にロレンウォ・ガッファの設計で建てられたこの教会。現在見られるものは修復されたものですが、ドームと聖人が見られる立派なバロック様式の建物。この教会の礼拝堂から地下におりると洞窟に繋がりますが、伝説によればイスラエルで捕らえられていた聖パウロがマルタにたどり着き、3カ月間この洞窟の中で布教活動を行ったということです。現在でもカトリックを信仰する人の多いマルタですが、そのマルタにとって重要な場所ということですね。
聖パウロの地下墓地
マルタで1番の規模を誇る地下墓地。約2,000平方メートルのこの大きな地下墓地、なんとこの敷地内に1,000もの墓地が連なっているのです。4〜6世紀にキリスト教徒がここで埋葬され、会葬者が食事をしたというテーブルや長椅子を見ることができます。おもな地下墓地は全て地下空間で繋がっていますが、他にも様々な宗派の小さな墓地が点在しています。
聖アガサの礼拝堂と地下墓地
キリスト教の聖女で、カトリック教会のミサでは名前が読み上げられる女性のうちの一人。伝説によると彼女はその美しさから、当時シチリアを支配していたローマ人の権力者から目をつけられたもののそれに応じなかったため、ローマ皇帝デチオからの迫害を受けマルタに逃げてきたそう。その際に隠れていた場所であるといわれています。
ウィグナコート博物館&カタコンベ
かつて聖ヨハネ騎士団の牧師たちの住居だった建物で、アロフ・デ・ウィグナコート騎士団長の命で建てられました。地下にはカタコンベと第2次世界大戦時にしようされた防空壕が残っており、1階には廊下に沿ってオフィスとして使われていたいくつもの小部屋が並びます。マルタ人芸術家による作品などが並べられており、聖ヨハネ騎士団が船上で使用した持ち運び可能な木製の祭壇などが展示されています。
まとめ
ラバトはイムディーナと並んでマルタの歴史を学ぶ上では外せない街です。中世の街にタイムスリップしたような感覚が味わえますので、ラバトとイムディーナ、是非セットでマルタ留学中の週末にでも観光に行ってみてくださいね:)